Obsidianで見逃しゼロ!
ノート内のタスクを自動で一覧化する方法【Dataview活用術】

📝 Obsidianで見逃しゼロ!ノート内のタスクを自動で一覧化する方法【Dataview活用術】
「あのノートに書いたタスク、どこだっけ?」
「会議の議事録にメモしたTODO、忘れそう…」
Obsidianで熱心にノートを取るほど、大切なタスクやアイデアがどこかのページに埋もれてしまうこと、ありませんか?
この記事では、開発者がコード内に // TODO:
とコメントを残すように、Obsidianのノート内に気軽にタスクを書き出し、それらを自動で一箇所に集約・一覧表示する方法をご紹介します。
特別なタスク管理ツールを立ち上げる必要はありません。いつものノートが、強力なタスク管理の拠点に変わります。
✨ この記事を読むと、こんなことができるようになります
- 複数のノートに散らばったToDoを一元管理できる
- 「あとでやる」「要確認」といった見落としがちなタスクを発見しやすくなる
- ノートが単なる情報置き場から、行動を促すワークスペースに進化する
- プロジェクト管理や日々のタスク整理が格段に効率化する
🛠️ 準備:Dataviewプラグインを入れよう
この魔法のような一覧化を実現するには、「Dataview」というObsidianのコミュニティプラグインが必要です。
- Obsidianの設定画面(歯車アイコン)を開きます。
- 「コミュニティプラグイン」の項目で、「コミュニティプラグインをオンにする」が有効になっていることを確認します。
- 「閲覧」ボタンを押し、「Dataview」と検索してインストールします。
- インストール後、「有効にする」スイッチをオンにします。
これで準備完了です!
✅ STEP1: ノートにタスクを書き出す (基本の書き方)
Obsidianでは、非常に簡単にタスクを作成できます。ノートの好きな場所に、以下の形式で書き込むだけです。
- [ ] 競合サービスの価格を調査する - [ ] 新機能のアイデアをブレインストーミングする - [x] 資料Aのレビューを完了する (←これは完了済みタスク)
- [ ]
(ハイフン、半角スペース、角括弧(間に半角スペース)、半角スペース) の後にタスク内容を書くと、未完了のタスクになります。- [x]
のように角括弧の間にx
を入れると、完了済みのタスクとして扱われます。
まずは、普段お使いのノート(日々のメモ、会議の議事録、プロジェクトノートなど)に、思いつくままタスクを書き出してみましょう。
🚀 STEP2: Dataviewでタスクを自動一覧化する
さて、ここからが本番です。複数のノートに分散して書き出したタスクを、Dataviewプラグインを使って一箇所に集めましょう。
例えば、「今日のタスク一覧」や「プロジェクトAの未完了タスク」といった専用のノートを作成し、そこに以下のコードブロックを記述します。
```dataview TASK FROM "プロジェクト資料" AND !"アーカイブ" WHERE !completed AND !contains(file.name, "テンプレート") AND !contains(file.name, "手順書") GROUP BY file.link SORT file.mtime DESC ```
このコードをノートに貼り付けてプレビューモードに切り替えると、指定した条件に合致するタスクが自動で一覧表示されます。
🔍 コード解説:このクエリは何をしているの?
上記のコードブロックは、Dataviewに対して「こんな条件でタスクを探して表示してね」と命令しています。各行の意味は以下の通りです。
TASK
- 「ノート内の
- [ ] ...
形式のタスクを探して表示してください」という命令です。
- 「ノート内の
FROM "プロジェクト資料" AND !"アーカイブ"
- どのノートからタスクを探すかを指定します。
"プロジェクト資料"
: 「プロジェクト資料」という名前のフォルダ内を検索対象にします。フォルダを指定しない場合(例:FROM ""
)はVault全体が対象になります。AND !"アーカイブ"
: 「アーカイブ」という名前のフォルダは検索対象から除外します。このように!
をつけると「〜を除外する」という意味になります。
WHERE !completed
- どんなタスクを表示するかの条件を指定します。
!completed
: まだ完了していない(- [ ]
の)タスクのみを表示します。もし完了済みタスク(- [x]
)も表示したい場合は、この行を削除するかWHERE completed
とします。
AND !contains(file.name, "テンプレート")
- ファイル名に「テンプレート」という文字が含まれるノートは、タスク検索の対象から除外します。
- 特定のノート(例えば、タスク管理のテンプレート自身など)を除外したい場合に便利です。
AND !contains(file.name, "手順書")
- 同様に、ファイル名に「手順書」を含むノートも除外します。
GROUP BY file.link
- 見つかったタスクを、どのノートに書かれているかでグループ化して表示します。これにより、どの文書由来のタスクかが一目で分かります。
SORT file.mtime DESC
- タスクが含まれるノートの最終更新日時が新しい順に並べ替えます。
ASC
にすると古い順になります。他にもfile.ctime
(作成日時) などでソートできます。
- タスクが含まれるノートの最終更新日時が新しい順に並べ替えます。
💡 Dataviewクエリのカスタマイズ例
上記のクエリは一例です。あなたの使い方に合わせて、自由にカスタマイズしてみましょう。
- Vault全体の未完了タスクを表示したい場合 (特定のフォルダを除外):
```dataview TASK FROM !"資料/アーカイブ" AND !"個人メモ/日記" WHERE !completed GROUP BY file.link SORT file.mtime DESC ``` ````
- 特定のタグがついたノート内のタスクだけを表示したい場合:
```dataview TASK FROM #プロジェクトX OR #重要タスク WHERE !completed GROUP BY file.link ``` ````
(この場合、ノート自体に `#プロジェクトX` や `#重要タスク` のタグが付いている必要があります)
- タスクのテキストに特定のキーワードを含むものだけを表示したい場合: (例: 「会議」という言葉を含む未完了タスク)
```dataview TASK WHERE !completed AND contains(text, "会議") GROUP BY file.link ``` ````
✍️ Dataviewクエリへのコメントについて
Dataviewのコードブロック内では、--
や #
を使った一般的なコードコメントは機能しません。
クエリの意味をメモしておきたい場合は、コードブロックの外にMarkdownのコメント形式で記述するか、通常のテキストとして記述しましょう。
<!-- この下のクエリは、プロジェクト資料フォルダから未完了タスクを表示し、手順書とテンプレート名のファイルを除外します --> ```dataview TASK FROM "プロジェクト資料" WHERE !completed AND !contains(file.name, "手順書") AND !contains(file.name, "テンプレート") GROUP BY file.link ```
🚀 活用アイデア:こんな使い方が便利!
- デイリーノートに「今日のタスク」セクションを作る: Vault全体の未完了タスクや、今日やるべきタグが付いたタスクを表示。
- プロジェクト専用ダッシュボードを作る: 特定のプロジェクトフォルダ内のタスク、関連資料へのリンクなどをDataviewでまとめて表示。
- 議事録からアクションアイテムを自動抽出:
議事録フォルダを対象にDataviewクエリを設置し、会議で発生したタスクを一覧化。担当者名や期限をタスク文言に入れれば、さらに分かりやすく。
例:
- [ ] @田中さん 〇〇を明日までに確認 #会議タスク
- 読書メモや学習ノートに「あとで深掘り」タスクを埋め込む: リサーチ中に気になった点や、後で詳しく調べたいことをタスクとして残し、定期的に一覧で見返す。
🙌 まとめ:ノートを「行動」に変えよう
ObsidianとDataviewプラグインを使えば、開発者がコードにToDoを残すように、あなたのノートも **「行動の起点」**へと進化します。
「書いただけで満足」から、「書いたことを確実に行動に移す」へ。
この方法で、日々の情報整理やタスク管理がよりスムーズで、生産的になることを願っています。ぜひ、あなたのObsidian環境で試してみてください!